Aloe palmiformis(アロエ・パルミフォルミス)

学名

Aloe palmiformis Baker

出典: Trans. Linn. Soc. London, Bot. 1: 263 (1878)

分布

アンゴラ南西部のウイラ(Huila)地区、モロ・デ・ロポロ(Morro de Lopollo)周辺に分布しています。標高1,250〜1,500m付近、疎林の中にある砂岩の岩場に自生しています。

形態

主に基部から枝分かれし、直立する茎は最大で150cmほどに達します。古い葉が茎の下部30cmほどにわたって残る性質があり、成長するにつれて独特の風格が出てきます。

約14枚の葉が、ゆったりとした(疎な)ロゼットを形成します。葉は披針形で長さ最大30cm、幅5cmほど。色はくすんだ緑色ですが、日光の影響で赤みを帯びることがあります。葉の裏面、特に基部付近には淡緑色の小さな斑点が多数見られるのが特徴です。葉鞘(茎を包む部分)には10mmほどのスジ(条線)が入ります。葉縁には約10mm間隔で、長さ4〜5mmの鋭い淡褐色の棘が並びます。

花茎の高さは40〜50cmで、最大4つほどに枝分かれします。総状花序は円柱形で、長さ10〜20cmほど。花は鮮やかなローズ・スカーレット(バラ色に近い赤色)で、長さは約30mm。子房付近から口部にかけてわずかに膨らむ形状をしています。開花すると、雄しべと花柱が花から1〜2mmほどわずかに突き出します。

その他

【栽培アドバイス】
アンゴラの砂岩地帯に自生しているため、非常に水はけの良い用土を好みます。ヤシのような独特の草姿を維持するためには、徒長させないようしっかりと日光に当て、風通しの良い環境で管理することが重要です。ローズ・スカーレットの花は非常に発色が良く、観賞価値が高いですが、高地性のアロエであるため、夏場の極端な高温多湿には注意してあげてください。

【豆知識と識別ポイント】
種小名の「palmiformis」は、その疎なロゼット(葉の付き方)がヤシの木(Palm)のように見えることに由来しています。近縁種の Aloe gossweileri と非常によく似ていますが、A. gossweileri は花序の枝分かれがより多く、花が片側に寄って咲く(偏側的)という点で見分けることができます。


参考文献

  • Plants of the World Online (POWO) / Royal Botanic Gardens, Kew
  • “Aloes: The Definitive Guide” (Scientific data synthesis)
  • Baker, J.G. (1878) “Transactions of the Linnean Society of London”