Aloe fievetii var. fievetii(アロエ・フィエヴェティ)
学名
Aloe fievetii Reynolds var. fievetii
出典: J. S. Afr. Bot. 31: 279 (1965)
分布
マダガスカルのフィアナランツォア(Fianarantsoa)州、アンドマラノマイツォ(Andomaranomaitso)近郊の非常に限られたエリアにのみ分布しています。標高約1,200mの花崗岩の岩丘上に自生する、希少な局在種です。
形態
中型のアロエで、成長とともに10〜50cmほどの茎を持ちます。茎は最初は地面を這うように伸び、その後先端が直立する性質があります。這う部分から盛んに子株(吸芽)を出し、岩の上で十数個体の群落を形成することがあります。
葉
12〜16枚の葉が密集したロゼットを形成します。葉は披針形で長さは約35cm、幅は5〜6cmほど。色は中緑色ですが、直射日光下では赤みを帯び、日陰では緑色が強くなるという性質があります。葉の縁は美しいピンクがかった赤色をしており、2〜3mmの赤い三角形の鋭い棘が7〜10mm間隔で規則的に並んでいます。
花
花茎の高さは50〜80cmに達し、単一または2〜3本に枝分かれします。総状花序は「広頭状」と呼ばれる、やや横に広がった密集した形状(長さ約9cm、幅4cm)になります。花は鮮やかなオレンジ色の円筒形(長さ27〜30mm)で、開花期は5月〜7月です。
その他
【栽培アドバイス】
標高1,200mの花崗岩上に自生しているため、非常に優れた排水性と通風を好みます。日光を十分に当てることで、葉の美しい赤みと棘のコントラストが際立ちます。自生地では岩の上の平らな場所にイネ科の植物などと共に生育しているため、栽培下でも蒸れに注意し、水はけの良い用土でメリハリのある水やりを行うのが理想的です。
【識別ポイントと豆知識】
広く分布する Aloe capitata と同じ地域に見られますが、A. capitata が「花序の頂点から」咲き始めるのに対し、本種は「花序の基部(下)から」咲き始めるという大きな違いがあります。また、茎が這うように伸びる点も大きな特徴です。種小名の「fievetii」は、本種の発見に大きく貢献したジェラール・フィエヴェ(Gerard Fievet)氏にちなんで名付けられました。
引用元:
・Plants of the World Online (POWO) / Royal Botanic Gardens, Kew
・Reynolds, G.W. (1966) “The Aloes of Tropical Africa and Madagascar”
・”Aloes: The Definitive Guide” (Scientific data synthesis)
