Aloe bussei(アロエ・ブッセイ)

学名

Aloe bussei A. Berger

出典: Engl. Pflanzenr. 38: 273 (1908)

シノニム: Aloe morogoroensis Christian

分布

タンザニア東部(ムプワプワ地区、モロゴロ周辺など)に限定して分布しています。標高580〜1,500mの岩場や切り立った崖に自生しています。

形態

茎を持たないタイプのアロエで、基部から盛んに吸芽(子株)を出して、大きく密な群落を形成します。崖などの厳しい環境に適応した、力強い成長が特徴です。

コンパクトなロゼット状に展開する葉は卵状披針形で、長さ20〜30cm、幅5〜6cmほどになります。葉色は光沢のある緑色ですが、日光などの環境によって赤みを帯びることが多く、非常に観賞価値が高いです。葉の裏面には稀に白い斑点が入ることもあります。葉の縁には、黄色がかった軟骨質の鋭い棘が7〜15mm間隔で並びます。

花茎は高さ40〜60cmに達し、通常1〜4回ほど枝分かれして上向きに湾曲します。花は濃い珊瑚ピンク色(コーラルピンク)で、口部に向かって黄色味を帯びる美しいグラデーションを見せます。円錐状の総状花序には花がやや密に付き、開花期には非常に華やかな姿になります。

その他

【栽培アドバイス】
自生地がタンザニアの岩場や崖であるため、非常に水はけの良い用土を好み、根の通気性を確保することが重要です。日光を十分に当てることで、葉の美しい光沢と赤みがより強調されます。ただし、極端な高温期には風通しの良い場所で管理し、蒸れに注意してください。群生しやすいため、大きめの鉢でダイナミックに育てる楽しみがある種です。

【豆知識と分類】
本種は、かつて Aloe morogoroensis として知られていたものと同じ種であることが研究により明らかになっています。人気種である Aloe dorotheae(サンセットアロエ)と近縁ですが、本種の方が葉に光沢があり、花の色や花苞の長さなどで区別されます。種小名の「bussei」は、タンザニアで活動したドイツの農業官ブッセ博士にちなんで名付けられました。


引用元:
・Plants of the World Online (POWO) / Royal Botanic Gardens, Kew
・”Aloes: The Definitive Guide” (Scientific data synthesis)
・Christian, H.B. (1940) “Aloe morogoroensis description”